第8回 わたしの「平成しぐさ・ふるさとしぐさ」コンクール

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  • 第8回 わたしの「平成しぐさ・ふるさとしぐさ」コンクール 優秀、入選作品発表

第8回「わたしの『平成しぐさ・ふるさとしぐさ』コンクール」は、審査委員長の堤江実様、審査委員の小倉光雄様及び事務局代表が参加して無事最終審査を終了いたしました。
今回は江戸しぐさの基本「あいさつ」をテーマに“考えてみよう!あいさつの大切さ“と銘打ちました。更に、従来の作文、イラストに加え、五七五で川柳や標語も含め自由な発想での募集形式にしたことで様々な作品を多数応募頂きました。皆様のご協力にまずは御礼申し上げます。
今回も会員の方のみならず一般の方から多く応募いただき、大変心強く感じました。このコンクールをきっかけに、普段の「あいさつ」を見直したり、子供たちにあいさつの大切さを少しでも考えてもらえる機会となったのであれば、主催者として大変喜ばしい事と思います。
また、今回も学校単位でお取り組み頂いた各校の先生方、募集の紹介等にご尽力くださった方々など、ご協力を頂いた皆様に重ねて御礼を申し上げます。
本来なら応募全作品を発表させていただきたいところではございますが、各部門の最優秀、優秀、入選作品を掲載いたしました。皆様の力作をご覧いただければ幸いです。
来年度もコンクールを予定しておりますので、皆様の積極的なご参加を期待しております。

(理事長 土門 道典)

審査委員紹介

審査委員長

堤 江実(つつみ えみ)http://homepage3.nifty.com/emitsutsumi/

詩人。東京出身。
文化放送アナウンサーを経て、詩、絵本、翻訳、日本語についての著作、自作の詩の朗読コンサート、講演などで活躍中。
詩集「世界中の息子たちへ」、絵本「あ、きこえたよ」、著書「日本語の美しい音の使い方」「アナウンサーになろう!」(2014年4月)、翻訳「生かされて」他、著書多数。

審査委員

小倉 光雄(おぐら みつお)

1932年東京生まれ
国学院大学卒。サラリーマンを経て、日本生産性本部に入る。経営コンサルタントとして企業の指導や、短大での経営教育、JICA専門家として中国へのマーケティング導入など、幅広く活動。七尾短大、国学院栃木短大教授として各地のまちおこしを実践。「小江戸サミット」を立ち上げる。現在は中国の砂漠緑化、自主夜間中学(寺子屋)、若者のニート・引きこもり問題への取り組み、まちおこしなどボランティア活動に携わる。

越川 禮子(こしかわ れいこ)

1926年生まれ
青山学院女子専門学校卒業。66年、女性だけで市場調査と商品企画などを手がけけるインテリジェンス・サービスを設立。現在は社主。92年、日本経済新聞社から『江戸の繁盛しぐさ』発刊。講演活動、著作多数。2007年、NPO法人江戸しぐさ設立、理事長を経て現在は名誉会長。

最優秀賞 作品紹介

第一部門

小学生の部
『元気にあいさつ』さとう ゆな(東京)杉並区立四宮小学校3年

わたしは、すれちがった人にはあいさつをしています。でも、しらない人にはあいさつができないときもあります。その理由は、あいてにされないときがあるからです。でも、学校の先生や友だちには、しっかりと大きな声で元気にあいさつをしています。あと、マンションの自てん車おきばにいたおにいさんに「こんにちは」といいました。そうしたら「学校の帰り?」とおにいさんは笑顔でいってくれました。わたしは、そのときはじめてしらない人にあいさつをしたので、うれしかったです。それからしらない人にもあいさつをするようにしました。あいさつは人の心をかえるまほうなのかなあとおもいました。

『ハロー!!タロー』植田 怜真(東京)中央区立久松小学校4年
ブラジル人の友だち、タローが帰国した。
私は英語が話せない。タローは、日本語が話せない。だから「今日はいっぱい遊ぼうね。」という気持ちをこめたハローだった。ドキドキ。タローに通じた!笑顔でハローと答えてくれた。仲良くなるためには、まずあいさつだと感じた。
 その日は雨がふっていて、せまい道を人とすれちがう時にかさかしげをしたら、タローのお母さんの「日本人いいね。」という声が聞こえた。ほめられてうれしかった。
 材木店で時計づくりをいっしょにした。完成したタローの時計にはかざりが少なく、スペースがあいていた。なぜ?という顔をしたら「ココ、レマトノ シャシン ハル」。思わず笑顔になった。
 あいさつは万国共通、コミュニケーションの第一歩だ。
『あいさつと人との関係』川上 彩(東京)中央区立久松小学校4年
私があいさつをして思ったことは、あいさつは、すればするほど青い心がピンク色に変わるということです。なぜなら、朝お母さんとケンカをして家を飛び出していって、青い心で学校に行ったら、友だちが「おはよう」と声をかけてくれて、暗い気持ちで「おはよう」と言ったら、友だちが「どうしたの?」と言ってくれて、なぜか青い心がピンク色になりました。
私はあいさつがとても大切なことがわかりました。もしも『あいさつの国』という国があれば、絶対に行ってみたいです。理由は、色々な人にあいさつをしてもらうと、心がとてもさわやかになるからです。
あいさつは人と人とでコミュニケーションをとることだと思います。これからあいさつを毎日笑顔で忘れずにします。
『人をすくう「あいさつ」』仲田 葉音(東京)品川区立京陽小学校6年
私は、あいさつによってすくわれたこと、よかったなと思ったことが二つあります。
一つ目は、例えば家族とけんかしたり、友達とけんかしたりした時に、おはようとか『あいさつ』をすると、相手と心が一つになった気がして、けんかなんてどうでもよくなり、きれいさっぱり忘れられ、仲直りができることです。私自身お母さんとけんかした次の日、おはようと声をかけたら、お母さんもおはようと返してくれました。あの時は心の底からあいさつがあってよかったなと思いました。
二つ目は、地域の人との交流です。隣の家のおじいさんおばあさんは毎朝あいさつの後に私のことを気づかってくれる言葉をかけてくれます。学校がだるいなと思った時も、おじいさんおばあさんがあいさつをしてくれると、『よし、今日もがんばろ』という気持ちで学校に行くことができます。
私にとっての『あいさつ』は、ただたんに言葉をはっするだけではなく、相手の気持ちを考え、心を通じ合わせるものだと思います。
社会人の部
『挨拶美人』小川 千栄子 (大阪・65)
妹のマンションに訪ねて行くと、いつも皆さんが気軽に挨拶をしてくれます。
先日は、三歳位の小さなお子さんが、こんにちはと頭を下げた後に、「いい天気ですね」と小首を傾けて可愛く付け加えてくれました。私も書道の教師をして色んな生徒に挨拶をするように教えているので、その子と一緒にいるご両親に「すごいですね。こんなに素晴らしいご挨拶ができるなんて、ご両親の躾のたまものですね」と思わず言葉をかけました。「いえいえ、ここのマンションでは、朝だけではなくいつでも顔を合わすと、ほぼ全員が大人も子供もどちらからともなく挨拶をかわす習慣になっています。うちの子も皆さんに挨拶をされ慣れているので、物心がついた時から挨拶をするようになりました。この頃は自分なりのご挨拶をするのが嬉しくて仕方ないみたいですよ。」お父さんは下がり眉になって、娘の頭を撫でながら嬉しそうに答えてくれました。
挨拶だけではなく短く世辞まで言えるのは凄いことです。その習慣が大人になってからも周りの人とうまくコミュニケーションができる基本になると私は思っています。私はなんだか心が晴れやかになるのを感じて、幸せな気分になりました。
どんなに美しい人でも挨拶ブスではガッカリですね。
「いつもにこにこ挨拶美人!」
『真心は通じ合う』中道 和也 (千葉・73)
春も良し、夏も良し、秋もまた良し、ところは、奥日光の戦場ケ原(沼地)の木の板2枚の渡し木道。
小学生5~6年生50名ほどが、3名の先生に引率されて木道を渡ってきました。理科の授業でしょうか?手にはノートを持って。
戦場ヶ原を訪れる人に、安全に楽しんでもらおうとの思いを込めて、傷んでいる木道を修理している3名のパトロールのグループの場所に来ました。
生徒たちは、足を留めて、修理の様子をじ~と観察して修理の終わるのを待っていました。修理の半分ぐらい終えた頃、パトロールの人から「渡ってもいいよ!」と声をかけられた生徒たちは、1人、1人帽子をとって、「こんにちは!ありがとうございます!」とあいさつをしながら渡っていきました。
真心を込めて、地道にコツコツと修理をしている姿に、小学生の心に「こんにちは!ありがとうございます!」が自然と湧いてきたのです。
パトロールの人たちと生徒たちの真心が通じたひとときで、素晴らしい光景でした。

第三部門(江戸しぐさイラスト)

  • 小学生の部

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    『お花に朝のごあいさつ』
    原野 真(東京)
    大田区立南蒲田小学校4年

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    『こぶしこしうかせ』
    岸村 帆栞(東京)
    品川区立京陽小学校4年

  • 社会人の部

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    『ほほえみは私を変える まわりも変える』
    尾崎 栄子(千葉)

審査総評
「考えて、感じて、しぐさとして身につく江戸しぐさ」

今年もたくさんの応募作品を楽しく拝見させていただきました。
小学生から、80歳を超えた方々まで。
応募作品を拝見するといつも思います。
「なんて日本はすてきなのだろう」と。
江戸しぐさを深く真剣に理解し、それを自分のこととして考える姿勢が、どの年代にも見えるのです。
ひとを思いやり、その関わりをどのようにして、ほどよく、あたたかく、誠実なものにしていくことが出来るか。
それを、マニュアルでも理屈でもなく心から、自然にからだで表現できること。
しぐさもそれにともなう言葉も、教え込まれたものではなく、毎日の暮らしのなかで繰り返されること。
江戸しぐさのすごいところは、そこにあると思います。
挨拶しぐさをどうしたら気持ちの良いものに出来るかをクラスで話し合ったという小学校4年の吉田爽夏さん。
「笑顔で」「お辞儀をして」「目を見て」
一生懸命にみんなで考えました。
小学校6年の仲田葉音さんは、近所のおばさんに声をかけられた朝は、「よし、今日もがんばろう」という気持ちで学校に行けると書いています。
自分から、自分をかこむ周りから、ひとりひとりが江戸しぐさの智慧を身につけて、それを広げていくことができれば、そこから世界の平和につながります。
人と人とが、どうしたら仲良く、尊敬しあい、愛しあって暮らしていけるかが見えてきます。
江戸しぐさを、たくさんの人々が一緒に考えることをきっかけに、より暖かく、やさしく、気持ちの良い世の中になるのだと、応募された方々の思いに触れるたびに思います。
今、世界も日本も、毎日毎日、おそろしく悲しいニュースでいっぱいです。
どうしたらつらく悲しい思いをしている人が一人でも少ない世の中になるのかと思わない日はありません。
だからこその江戸しぐさ。
コンクールがますます大きな輪になって広がるようにと祈ります。

審査委員長 堤 江実

「あいさつ」運動のスタートを!

 今年は「あいさつ」に絞っての作品募集でしたが、多くのご応募をいただき、特にご熱心にご指導いただいた関係校の先生方に心よりお礼申し上げます。
 作品は優秀なものが多く、審査の過程で日本はこんな素晴らしい国なのだと誇りを感じました。あいさつは家庭、学校、職場、社会での日常生活の基本的コミュニケーション手段です。応募作品でも、見知らぬ人にも、外国人にも、笑顔で元気に、相手の目を見て、真心をもってあいさつすること等が大切と強調されています。あいさつによって心をつなぐ橋となり、心の色が変わったり、挨拶美人が登場するなどの具体的な場面が想像でき、嬉しくなりました。
 「イラスト部門」では、そのままポスターになる様な優秀作品がありましたが、「あいさつ」の限定テーマではなく江戸しぐさ全般の作品も多く見られました。
 「ふるさとしぐさ部門」の作品が少なく、淋しい気持ちを持ちましたが、元気が出て魅力あふれるふるさとしぐさを是非発見していただくことを希望しております。
 列車や航空機に乗る際に隣接の方に(外国人の方でも)、自分から気軽に笑顔であいさつすれば、後は気持ち良く会話が進むことを経験された方は多いと思います。挨拶は先手必勝といえるでしょう。
 2020年の東京オリンピック・パラリンピックの主な競技会場も決まり、ロゴマークも近く発表される様で、ハード部門の整備は着々と進んでいます。  課題は8月の猛暑の時に世界各地から来日される大勢の見知らぬ各国の人々に対して、如何に喜んでいただけるような日本流のおもてなしをすることが出来るかどうかです。日本の景観・日本の数々の優れた歴史や文化・魅力あふれる職人の技や和食など、材料は沢山あります。
 要はいかに適切にコミュニケーションしていくかで、その第一歩は「あいさつ」から始まります。「あいさつ」の効用はすでにご存知です。是非「あいさつ」運動を皆様の家庭から、学校から、地域から勇気を持って、心をこめてスタートさせていただき、日本中に拡大することを願っています。
 スタートは「今でしょう」。

審査委員 小倉 光雄

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