第9回 わたしの「平成しぐさ・ふるさとしぐさ」コンクール 優秀、入選作品発表

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今回もコンクールへの多数のご応募ありがとうございました。

第9回「わたしの『平成しぐさ・ふるさとしぐさ』コンクール」は、審査委員長の堤江実様、審査委員の小倉光雄様及び事務局代表が参加して無事最終審査を終了いたしました。
今回は主要テーマだけでなく「思いやり」や「あいさつ」「感謝の気持ち」等など、江戸しぐさの根本的な精神に関する、作文や五・七・五、イラストなど様々な表現の作品が沢山寄せられました。まずは、ご応募頂いた皆様に心より御礼申し上げます。
江戸しぐさは知識として覚えるものではなく実際に行動に生かす事が大事だと越川先生も常日頃仰っています。今回の応募の作品を拝見し、子供たちから大人まで江戸しぐさをご自分の日常に根付かせて生き生きと生活されている様子に感動させられました。
本来なら応募全作品を発表させていただきたいところではございますが、限られた紙面のため、各部門の最優秀、優秀、入選作品のみを掲載いたしました。皆様にも是非この感動を共有していただければ幸いです。
また、今回も学校単位でお取り組みいただいた先生方、募集の紹介等にご尽力くださった方々など、ご協力をいただいた皆様に重ねて御礼を申し上げます。
来年度はコンクールも第10回を迎えます。節目の年にもあたり記念の企画を予定しておりますので、皆様の積極的なご参加を期待しております。

(理事長 土門道典)

審査委員紹介

審査委員長

堤 江実(つつみ えみ)

詩人。東京出身。
文化放送アナウンサーを経て、詩、絵本、翻訳、日本語についての著作、自作の詩の朗読コンサート、講演などで活躍中。
詩集「世界中の息子たちへ」、絵本「あ、きこえたよ」、著書「日本語の美しい音の使い方」「アナウンサーになろう!」(2014年4月)、翻訳「生かされて」他、著書多数。

審査委員

小倉 光雄(おぐら みつお)

1932年東京生まれ
国学院大学卒。サラリーマンを経て、日本生産性本部に入る。経営コンサルタントとして企業の指導や、短大での経営教育、JICA専門家として中国へのマーケティング導入など、幅広く活動。七尾短大、国学院栃木短大教授として各地のまちおこしを実践。「小江戸サミット」を立ち上げる。現在は中国の砂漠緑化、自主夜間中学(寺子屋)、若者のニート・引きこもり問題への取り組み、まちおこしなどボランティア活動に携わる。

越川 禮子(こしかわ れいこ)

1926年生まれ
青山学院女子専門学校卒業。66年、女性だけで市場調査と商品企画などを手がけけるインテリジェンス・サービスを設立。現在は社主。92年、日本経済新聞社から『江戸の繁盛しぐさ』発刊。講演活動、著作多数。2007年、NPO法人江戸しぐさ設立、理事長、名誉会長を経て現在は特別顧問。

  • コミュニケーションの大切さ

最優秀賞 作品紹介

第一部門

小学生の部
『あいさつの白と黒』 猪越 将秀(東京)中央区立久松小学校4年

ぼくは、二年生や、三年の始めのころあいさつは、していたけれど、あまり気持ちがこもってはいませんでした。テーマにもあるように、白色と黒色のあいさつをする人がいます。白色の意味は、心をこめて、相手の目を見て、元気よくあいさつすることです。黒色の意味は、相手の目を見ないで、てきとうにあいさつしたり、あいさつをしないでいる人のことです。ぼくは二年のころは、まだ黒でした。でも三年生になってからだんだん白になっていき、四年生には、全部白になりました。
ぼくは、あいさつは人との関わりあえる一つのま法だと思います。ぼくは、あいさつがすごく大事なことなんだなと思いました。

『下町の思いやりしぐさ』 池田 実加(東京)中央区立久松小学校4年
私の住んでいる深川や小学校のある日本橋は、江戸時代から商売の町です。地いきの人たちはいつも見守ってくれていて、あいさつをしてくれます。「おはよう」「いってらっしゃい」とか「おかえり」とか「いつも元気だね」と声をかけてくれます。お花屋さんのおばさんややきとり屋さんのおじさんはいつも元気よくあいさつをしてくれるので、私も元気が出ます。毎朝、近所のとこ屋さんのおばさんが手をふってくれるのでうれしいです。いつも声をかけてくれるおじさんやおばさんのすがたが見えないと、「今日はどうしたのかな」と心配になります。声をかけてくれたり、手をふってくれたりするのは、わたしのことを気にかけてくれている人だと思います。だからわたしも「おじさん、きのうはどうしたの。」「おばさん、お花きれいですね。」と話しかけます。私の住む下町では、思いやりをもってあいさつをします。下町の思いやりしぐさです。
社会人の部
『走るあいさつ』 志鎌 孔(東京・57)
この夏、リオオリンピックでの日本選手の活躍に刺激を受けジョギングを始めました。
今まで走ったこともなく、いざ走ってみるとキツイ!息も上がるし、脚は棒のようです。黙々と走る日々が続きました。
そんなある日、すれ違いざまに笑顔で「こんにちは」。と声を掛けられハッとしました。苦しかった気持ちが楽になると同時に、あいさつを忘れていた事に気付きました。
普段からあいさつを心掛けているのに、下を向いて走っていたのです。
あいさつは心構え、余裕がなく自分のことしか考えられなくなっていた事を教えてくれました。                        
走る楽しさは距離やタイムでもありますが、ランナー同士で交わすあいさつは、お互いを元気づけてくれるエールになります。
あいさつをしてくれた方に感謝すると共に、いつでもどんな時にでも、笑顔であいさつの出来る、大人のランナーを目指して行こうと思います。

第一部門(五七五)

社会人の部
『幼子(おさなご)に 感謝教える 父と母』 中原 厚生(東京・70)
まだ感謝の気落ちが判らない小さな子供に、その大切さなどを両親がしっかりと教えていくことが大切。
『「ありがとう」 「お互い様」で 澄む心』 鶴見 泉(東京・55)
感謝の気持ちと思いやりの心は、人の心を晴れやかにする。一言でも言葉にして伝えたい。

第二部門(イラスト)

  • 小学生の部
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    『どんなことも協力を!』
    米花 紘(千葉)
    八千代市立新木戸小学校6年

    「人と人とのつながり」というと、協力という言葉をおもいつきました。世界中の人々が協力すれば、大きな力になる、ちりも積もれば山となる、ということで、この絵を書きました。

  • 中学生の部
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    『笑顔のあいさつは
    幸せのおすそわけ』
    山岡 咲(千葉)
    八千代市立菅田中学校1年

    私は、幸せな人は笑顔で、笑顔の人は幸せだと思っています。笑顔であいさつをすると、笑顔のあいさつが返ってきます。これは、はじめにあいさつをした人が、あとの人に笑顔を与え、分けたということです。笑顔になると、自然と幸せが寄ってきます。すると、分けた笑顔が幸せへと変わっていきます。私は、この事を「笑顔のあいさつは幸せのおすそわけ」として、この絵に表しました。

審査総評
「とつくにづきあいの智慧を世界に」

「「江戸しぐさ」はね、日本中から文化も言葉もちがう多様な人々が集まったお江戸で、仲良く、平和に暮らしていく智慧なのよ」と、越川禮子先生。
多様性を排除し、憎しみや対立をあおるリーダーの出現に、世界は大混乱です。
たくさんの応募作品を拝見しながら、今こそ、江戸しぐさの素晴らしさを日本から世界へと願わずにはいられません。
八千代市新木戸小学校六年の米花紘さんは、「世界中の人々が協力すれば、大きな力になる」とみんなの気持ちがつながって地球を飛び出して宇宙へという素敵なイラストを寄せてくれました。
「日本橋は、江戸時代から商売の町です。地域の人たちはいつも見守ってくれていて、挨拶をしてくれます。(中略)
お花やさんのおばさんややきとりやさんのおじさんはいつも元気よく挨拶をしてくれるので、私も元気が出ます。毎朝近所の床屋さんのおばさんが手を振ってくれるのでうれしいです。(中略)
私の住む下町では、思いやりをもって挨拶をします」
最優秀賞の日本橋の久松小学校四年、池田実加さんの応募作品からは、江戸しぐさが今に生きる下町の暮らしが見えてきます。
同じ久松小学校四年の宮里井子さんは、「感謝の気持ちは、人を幸せにする「まほう」であり、人と人の仲良しの「しるし」だと思うのです」と、書いています。
子どもたちが、江戸しぐさについて、見たり、聞いたり、考えたり、話し合ったりする時、この日本の素晴らしい精神文化は、確実にその心に根付き、花開いていっているのです。
自分と違っている人々を排除したり、いじめたり…。
江戸しぐさにはないことです。
おもいやり、助け合い、おたがいさま。大人たちが、江戸しぐさを子どもたちに、そして世界に、もっともっと広げていかなければならないと強く思います。

審査委員長 堤 江実

コミュニケーションの大切さ

今回は「人と人とのつながり」をテーマに、作品を多数ご応募いただき心より御礼申し上げます。
2016年8月、猛暑の中、リオ・オリンピック・パラリンピックが成功裡に終了し、日本選手の活躍が目立ちましたのもご記憶されていますね。
さらに異常気象や地震などの災害が各地を襲った日本でしたが、世界各地ではテロ活動が続き、多数の尊い人命が失われ、多くの人々が住みなれた国を離れて見知らぬ土地での不自由な貧しい生活を強いられていますが、日本はテロのない平和な社会です。
そのため応募作品も明るい希望の持てる内容で、外国からの転校の体験や、あいさつには白と黒の2種類あるなどの優れた作品が多数あり、嬉しく思いました。
今回も親子で応募いただくなど、江戸しぐさが家庭で定着されている実績がみられましたが、社会人の作品が減少したのは極めて残念に思いました。
2020年東京オリンピック・パラリンピック開催に向け、会場建設も始まり、どのようなレガシィが残されるのかなどの議論も活発になされています。
来日する外国人のニーズも、東京・富士山・温泉・京都などの観光地や爆買いだけでなく、日本の良さの再発見や各種の体験が求められています。翻訳ロボットなども登場するでしょうが、お客様ファーストで対応することが何よりも重要です。江戸しぐさの基本であるおもてなしの心で笑顔であいさつし、困っている方々に積極的にコミュニケーションすることです。
あいさつ運動は既に学校・職場・地域・家庭での日常生活で実践されていますが、是非継続されんことを心よりお願いいたします。
さらに来年の応募活動にも大勢の仲間・友人に声をかけてくださることを期待しています。

審査委員 小倉 光雄

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