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その25 「非道の商い」

イメージ「おどろいたね」「ああ、聞いてあきれた」
カビが生えたり農薬で汚染されているから事故米、
つまり食べてはいけないってことだ。
そんなものを売るなんて、
商人(あきんど)の風上にもおけない。

中国産の餃子に
農薬のメタミドホスが添加されていた。
中国はけしからんと
大騒ぎになったのは、つい最近のことだ。
悪いことをやっているのは中国だけじゃない、
などと変に居直られたら…と心配になる。

それどころか監督官庁の農林水産省もたちが悪い。
大臣は健康被害が出ていない、別にあわてることはない、
とノーテンキだった。
担当者たちも手抜きをしているから不正が見えない。

江戸時代、八代将軍吉宗のころ。
商人たちが商道徳を口にするようになった。
元禄バブルに浮かれたあと、享保の改革で
「商人と屏風は曲がらなければ立たない」
と、たたかれ、発奮したのがきっかけだ。

西川如見は『町人嚢(ぶくろ)』、石田梅岩は『都鄙問答』で
商業の役割と大切さを力説した。
それからやや時代が下った宝暦期にも
岩垣光定が『商人生業鑑(すぎわいかがみ)』で
「下が歪んでいたら屏風は立たない」と説いた。
正道商いだから屏風が立つ、
非道商いなら倒れるのは必至と。

悪徳商人やボケ官僚たちに爪の垢でも煎じて飲ませたい。

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