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その12 「稚児問答」

一般的には寺子屋への入門は
数えの7,8歳だった。
ところが、江戸では
商家の跡取りになる
男主、女主の養育のため
数えの6歳で入門させるところが結構あった。

イメージ三つ心、六つ躾、九つ言葉、十二文、理十五で末決まる
こんな言葉に象徴されるように
年齢に応じて
達成すべき目標が
あらかじめ設定され
本人も周囲もその達成に努力した。

稚児問答は
言ってみれば、
その段階に応じてどこまで成長しているかを
師匠と相対でする口答試験。
周囲は折を見て
助太刀をした。

豪商の多くが
長男に家督を継がせず、
娘婿に将来をゆだねた理由がそこにある。
気付き、気働き、そして行動力。
稚児問答に通らない以上、
適者生存のルールを適用せざるを得ない。

今は悪平等がはびこっている。
我が子が絶対正しいと言い張る
モンスター・クレーマーには
到底、理解できない話だろう。

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