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その9 「お心肥やし」

イメージ草花が好きな人は
草花言葉がしゃべれるらしい。
「元気だね」
あるいは
「ちょっと、へたっているけれど大丈夫?」
声をかけながら
水遣りをしたり、肥料を施したりしている。
確かに、そんな草花は元気がいい。

何年か前、こんな記事を読んだ。
「植物も自分たちのありようを伝えるべく、
世話をしてくれる人に、
シグナルを送っている。
その事実は電気信号の形で客観的に把握できる」と。

人間をはじめ動物には感情がある。
しかし、植物には感情がない―
という議論は
もしかすると我々、人間の思い過ごし、
いや、思い上がりかもしれない。

植物にも感情があるとする。
人間なら、ましてや、声を掛けて当たり前ではないか。
誰かが自分のことを気にかけてくれている。
気づいたとたん、うれしいし、がんばる。
自分自身にいつも声を掛けていたら、どうなるか。

江戸の人たちは
「お心肥やし」といって、
自分の心を常に豊かにするよう
心掛けたという。
きっと、周りの人の心も豊かにしたに違いない。
年の初めに、自戒をこめて。

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